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1回で寿命が6年縮む!? 「全身麻酔」が身体に残すダメージ

   

1回で寿命が6年縮む!? 「全身麻酔」が身体に残すダメージ

生命保険業界の常識!?

「麻酔が原因で手術中に亡くなる患者は、10万人に1人。一見少ないように思えますが、全国で行われている全身麻酔手術は年間約250万件ですから、単純計算で、一年に20人以上の犠牲が出ていることになります。

麻酔が原因で手術後に亡くなったり、体の麻痺などの後遺症に悩まされる確率となると、当然、もっと高くなる」(都内の大学病院に勤める麻酔科医)

「全身麻酔を1回受けると、寿命が6年縮む」

——ネット上では、「生命保険業界の常識」という枕詞付きで、こんな噂がまことしやかに流れている。実際に、重篤な事故の例も数多い。

たとえば’11年には、宮崎県で80歳の女性が脊椎の手術を受けた後、植物状態になった。’10年にも、兵庫県の旧県立淡路病院で、30代男性が全身麻酔による低酸素脳症で死亡している。

都内に住む50代の男性は、9年前に父を亡くした。いまだに、「あの時全身麻酔の手術を受けさせなければ、死ななかったとは言わないまでも、もっと楽に最期を迎えられたのではないか」と後悔しているという。

「父は当時74歳で、病院で検査を受けたときに大動脈瘤が見つかり、すぐに手術することになりました。大手術だったので、もちろん全身麻酔です。

それで、手術自体は成功したのですが、麻酔から目覚めると『頭が痛い』としきりに言うようになったんです。退院して自宅に戻っても、一日中頭痛を訴えてばかりで、やがて寝たきりになってしまいました」(前出の男性)

それまでは、元気に立ち働いていた父が、自力で立ち上がることすらできなくなってしまった。

「そして、手術から1ヵ月ほどたったある日の夜中、意識を失ったんです。すぐ救急車を呼びましたが、医師には『手遅れだ』と言われた。脳溢血で、目を覚まさないまま3日後に亡くなりました。

その後、最初に大動脈瘤の手術を受けた病院の外科医に聞いたんです。『手術以来、父が訴えていた頭痛は何が原因だったんですか』と。

すると、その医師は『おそらく、麻酔が深く入り過ぎたのだと思います』と答え、頭を下げた。手術のときの全身麻酔の失敗が発端だった、と認めたのです」(前出の男性)

なぜ効くか分からない

もし全身麻酔手術を受けなければ、男性の父親はいずれ大動脈瘤破裂で死んでいたかもしれない。しかし男性は、「最後の1ヵ月間の苦しみようを見ると、大動脈瘤破裂のほうがまだ苦しくなかったのではないか、とさえ思いました」と語る。

普通、患者やその家族は、がんや心臓病といった病気そのもの、あるいは手術そのものに気を取られて、「脇役」である麻酔がはらむ危険性まで考慮に入れることはほとんどない。

しかし先述した通り、たとえ手術が成功し、病気が治っても、全身麻酔のせいで一生にわたる障害を負う人や、命を落とす人は確実に出ている。

「麻酔薬の分量を正しくコントロールするには、熟練が必要です。慣れない救急医や外科医が麻酔薬を投与しすぎ、手術が終わったあとも患者が3日間眠り続けたとか、気道の確保がきちんとできておらず、気が付いたときには患者の呼吸が止まっていた、といった失敗はあとを絶ちません。

私が家族に全身麻酔の手術を受けさせるなら、絶対に麻酔科医がいる病院にします」(医療コンサルタントの吉川佳秀氏)

本来、全身麻酔は麻酔科専門医の担当である。だが、特に地方の病院では人手が足りず、外科医が麻酔を行うのが日常茶飯事だ。患者が高齢者や喫煙者で、心肺機能が衰えている場合には、特に危険が高まるという。

「全身麻酔では自力で呼吸できなくなりますから、手術がうまくいっても、麻酔から覚めるときに肺に痰などが入って肺炎を起こしたり、脳が酸素不足になって譫妄状態に陥るなど、重い合併症が起きるリスクがあります」(広島大学病院講師の讃岐美智義医師)

さらに、驚くべき事実がある。麻酔薬の作用機序、つまり「どのようにして麻酔がかかるのか」「なぜ麻酔薬を投与されると、人は意識や感覚を失うのか」というメカニズムは、未だに完全には解明されていないのだ。

つまり医者たちは「今までも効いてきたから、大丈夫だろう」という経験則にもとづいて、全身麻酔を行っているにすぎない。先述したような、死に至る「失敗例」に関しても、正確な原因は藪の中というのが実情である。

「そもそも、なぜ効くのか分かっていないのだから、事故が起きた際の検証もできない。つまり、全身麻酔の事故は今後も防ぎようがないということです」(前出・麻酔科医)

手術をするとなれば、どうしても全身麻酔を受けるよう、医者から言われる局面はある。そのとき、麻酔が体に深刻なダメージを与えるかもしれないということを、心に留めておくべきだ。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49080

そもそも麻酔薬が「なぜ効くのか」はいまだ解明されていない。手術を受けるにあたり絶対に必要となるものだけに恐ろしい

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