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ここは愉快なインターネッツですね

蓮舫「日本死ねブログを軽視した安倍首相は何もわかってない。ネットから国民のリアルを見つけるべき」

   

「安倍政権の問題点」、蓮舫氏がすべて語った

「安倍政権の問題点」、蓮舫氏がすべて語った

有馬晴海氏が気鋭の政治家に「ありのまま」を聞く政治の新連載。第2回は、民進党の蓮舫代表代行。2012年末以降は野党に回ったが、客観的な根拠を示しつつ、安倍政権を舌鋒鋭く追いつめる姿勢は健在だ。一方で蓮舫氏の素顔や目指す政治があまり伝わっていないのも事実。蓮舫氏が実現したいと考える「明日の日本」の姿とは?  民進党は旧民主党時代の失敗を活かし、国民の信頼を勝ち取ることができるのだろうか。
■ 安倍首相はSNS世代に全く理解がない

有馬:まずは保育園の待機児童問題からお聞きします。蓮舫さんは、「ネット政治」をとても大事にしていますね。待機児童問題の詳しい話は、山尾志桜里さん(民進党・新政調会長)などに譲るとして、ネットでの批判「保育園落ちた日本死ね!! !」から始まった今回の問題への、安倍首相や自民党の対応をどう思われますか。 蓮舫:私が政治に携わるうえで、常に考えていることが二つあります。一つは「日本の明日をよくするには、子供たちのことを考えること」。もう一つは「国会は行政のチェック機関としてお金の使い道を監視する一方、時代に応じた新しい使い方を常に見つけて行く」ということです。

今回の待機児童問題は、その両方にかかわります。すでに参議院予算委員会などで、安倍総理に対しては、昨年秋からの不用意な発言や「子供の貧困」に対する甘い認識も含め、厳しく追及しましたし、今後もその姿勢は変わりません。

この過程で、逆に「民主党は政権時にちゃんと待機児童解消問題に取り組んだのか」という質問も多く寄せられました。一つだけ言わせていただけるなら、民主党時代には「子ども子育て新システム」を作って法改正しましたし、自民党・公明党も含めた3党合意に基づいて消費税増税分から7000億円を子育て予算として出すことを決定しました。さらに安定財源として3000億円を確保、計1兆円を育児支援に充てる決定をしています。

ネットとの関連で言えば、今回の問題では、改めて安倍総理や大半の自民党議員が「SNS世代のコミュニケーションに全く理解がない」ということがハッキリしました。問題を追及した際、安倍総理は「こんなものは誰が書いたかわからない」という態度で切って捨てた。「ブログ自体の『乱暴な言葉』や『匿名性』に反応して突っぱねたわけですが、その後、予算委員会で野次を飛ばした議員も含め、自民党の対応がネット上で大きな批判にさらされたのは、周知のとおりです。

蓮舫:確かに「保育所落ちた日本死ね!! !」は匿名での政権批判でした。しかし国民の多くは、匿名性をわかったうえで、待機児童問題がリアルな問題だと認識して共鳴しているのです。なのに、総理や野次を飛ばした議員は、出所などにばかりこだわった。総理は、自分に都合よい匿名性ばかりを「良し」とする、心地よいSNSの世界しか知らないのです。だから、都合の悪い匿名性は「悪」になる。

そうじゃないんです。確かにネット世界はカオス(混沌)の側面があるし、難しい。でも、その中で良質なものは残ります。ネットの中から、どうやって国民の皆さんのリアル(真実)を見つけ、その中からwish(要望)やhope(希望)をどう見つけて、実現するか。ネットには常にその重要な手掛かりがあります。だから、私はネットをとても大事にしています。

■ 「陳情型政治」では、見返りを求める力のある者が勝つ

有馬:後援会など、特定の支援団体を持っていませんね。蓮舫さんのような政治家は、民進党でも少ないですよね。一方、自民党は、結局、議員一人一人の個人後援会が支持基盤になっています。それがあるから再生もしやすいし、2012年に政権に復帰できたとも言える。これからも後援会は持たないスタイルを貫くのですか? 「陳情対応型」の政治ではないとすると、蓮舫さんが目指す政治家像とは、どんなものでしょうか。

蓮舫:2004年に参議院議員になってほぼ12年になりますが、確かに陳情を受けたことはありません。後援会も作ってこなかったし、企業団体献金やパーティーを通じた収入もありません。所属の委員会で、担当大臣に改善や是正の名目で、お願いをしたこともありません。

なぜ陳情を受け付けないのか。それは、今の政治では結局「見返りを求める力量がある人が勝つ、あるいは得をする」システムになっていて、それを変えなければならない、と思っているからです。

忘れもしません。2009年に民主党が政権を取って、行政刷新会議ワーキングチームによる「事業仕分け」が行われる時のことです。自民党の大物政治家から電話がガンガンかかってきて、何度も呼び出されそうになりました。議員会館にある執務室には、政治家だけでなく、仕分けをされる側の人たちが、業界ごとに10人ずらりと並んでいたことも珍しくありません。すべての人に「陳情は受けられません。仕分けの席でしっかりお話し下さい」としか言いようがありませんでした。

私は「陳情をしてきた人」の話を丁寧に聞くよりも、虐待を受けている子供たちや、自身には問題がないのに奨学金が返せないで苦しんでいる学生、母子家庭など、「群れる術」を知らないがために、自分の可能性を狭めざるをえないでいる人のために働きたい。政治とは、そういう人のためにあります。私の原点はいささかも変わっていません。

蓮舫:ネットに対する可能性や希望を見出したのも、この時です。理化学研究所の「次世代スーパーコンピューティング技術の推進」に関する事業仕分けの件のことは覚えておられる読者の方も多いと思います。同研究所はのちに「スタップ細胞問題」で大きな事件を引き起こしたわけですが、このときは、いわゆる「2位じゃだめなんでしょうか?」発言で、大きな批判にさらされました。 この発言は「世界1位の夢を否定するものではない。だが、すでに予算を超過しているプロジェクトに、さらに700億円を投じるのだから、本当にこの額が必要なのかどうかを詳しく教えてほしい」という文脈の中で、出てきた言葉です。マスコミに長く籍を置いていたので、こうした発言はともすると、短く切り取られ、まったく違う意味に解釈されて独り歩きしやすいのは想像できましたが、案の定そうなってしまった。

このとき、ノーベル賞受賞者など、研究所を擁護する側に回った方々は、私の知る限り、誰一人として議事録を読んでいませんでした。一方で、津田大介さんなど、ネット評論を中心に活躍している方々などは、最初から最後まで発言を読んだうえで、問題のない自然なやりとりだと言ってくれました。このとき、時間や誌面の都合ですべてが伝わらないこともある既存メディアよりも、前後関係がわかるネットのほうが正しい情報を伝えられる、と思ったのです。

■ 政治で女子力を使うことは、「私が私でなくなること」

有馬:なぜ蓮舫さんが群れずに、常に毅然とした態度をとっているのかがようやくわかった気がします。実は、ちょっと前に蓮舫さんも出ていた、ある「女子会」の参加者に聞いたのですが、「蓮舫さんは冷たいイメージがあるけど、実は人懐っこく、面倒見も抜群だ」と。だったら、「女子力」というか、そういう部分も出して、もっとファンを増やせばいいのに、と思うのですが。

蓮舫:世間から相当「冷たい女だ」「嫌な女だ」と見られているのはわかっているし、私にも実際そうした側面があるのかもしれません。でも、無駄に群れたり、愛想笑いを浮かべたりするのは無理。媚びているようにみられるのは、私にとって屈辱です。できれば頑張っているところも見せず、「ピン」としていたい。

女性議員として、いわゆる「女子力」を使って、女子に与えられそうなポジションを取りに行くのは、ある意味では楽なことです。でも、それでは私が私ではなくなってしまいます。

有馬:同僚議員さんの中に、「蓮舫さんは『女を前面に出して政治をしたくないんだよ』と語ってくれた人もいるのですが、旧民主党は女性がどうのというだけではなく、自民党と比べて全体的に何か会話しにくいところがあったのではないかと思うんです。しかも、菅直人さん(元首相)なんかは、「光の当たらないところに光を当てるのが政治だ」みたいなことを言っているにもかかわらず、実際に行って率直に話すと、「イラ菅」の異名通り、灰皿投げつけてくる、みたいな。

蓮舫:(苦笑)

有馬:そこへ行くと、自民党は僕のような者にでも、すれ違う時にもお辞儀したりと、とにかくすべてのことにおいて「後ろ指刺されない」ような工夫が最低限ある。ここらへんが自民党のしぶといところなのでは?

蓮舫:確かに自民党の魅力の一つは、人間臭いところですよね。しかし、「温かい政治」は「口利き政治」にもつながりやすい。そこに自民党の古い体質が残っています。行政改革をしていく中で、一部が無機質に近いような状態になっていくように見えるかもしれませんが、それはプロセスが透明化することによって起きていることなので、仕方ない。

ただ、いまおっしゃった「自民党の良い意味での人間臭さ」というのも代替わりして、肩書きと面構えだけを重視するようになった。かなり「一時期の民主党」に似てきましたね。最近、公募議員の「2回生」に相次ぐ不祥事が起きましたが、2件だけではありませんよ。

少し前までは、自民党には器の大きい人が多かった。参議院で言えば、県会議員で経験を長く積んだ後、参議院議員を1期か2期務めて勇退するコースをたどるタイプの議員さんです。そうした方々の中には、私が国会で役所の無駄使いをただす質問をすると、与党側なのに「なんだ、まだそんなことやってるのか」といって、逆に応援の野次を飛ばしてくれたし、役所にもかけあってくれたこともある。

今は全く逆。TPP(環太平洋戦略経済連携協定)関連でもそうですが、役所に「野党には『あの資料を見せるな、使わせるな』と平気でやるし、安倍総理がこわくてものが言えない。自民党で良識のある発言をしているのは、村上誠一郎・衆議院議員くらいです。

では、ひるがえって私たちの側で、そうした懐の深さを持てるかどうか。参議院で言えば、実は輿石さん(東、元幹事長)、北澤さん(俊美、元防衛相)、直嶋さん(正行、元経産相)、江田さん(五月、元参議院議長)などが今回出馬せず、引退します。一気に世代が若返り、党の重要なポストにつくことなどで「勘違いする人」が出ないようにしなければなりません。

■ 『三丁目の夕日』=「過去の残像」を断ち切るしかない

有馬:政治に関する基本的な考え方をお聞きしたので、ここからは今後の日本をどうすればいのか、具体策をお聞きします。自民党の安倍政権(第2次以降)になってから約3年3カ月。この間、ついに日本は人口減少に転じました。景気は多少良くなったかも知れないが、基本的な構造は変わっておらず、将来への不安は残ったまま、という指摘もあります。この国に今、必要なこととは?

蓮舫:「過去の残像」を断ち切ることだと思います。今、自民党などで権力を持っている人たちは『三丁目の夕日』(西岸良平氏の漫画。昭和30年代を描写。同氏の原作を基に2005年から12年にかけ、シリーズで3作が映画化された。安倍首相が好む作品)を引きずりすぎています。

あの時代は、高度成長期で物を作れば売れた時代です。労働再分配も容易だったし、終身雇用の人生設計が描けました。しかし、残念ながらそんな世の中は絶対にやってこない。前の民主党政権では道半ばでしたが、どんな国のサイズでどんな国を目指すのか、もう一回真剣に考えないといけません。

もちろん、「経済成長しないでいい」などというつもりはありません。しかし、1人あたりGDPを大きくするというならわかりますが、労働人口が減っていく中では、いかに労働生産性を高めたとしても、年5%成長などというのは無理です。その中で、東京や大都市だけが潤うのではなく、さまざまな経済活動で生まれた果実をどう分配し、地域を豊かにして、人々が生まれた田舎で一生を全うできるような社会をつくっていけるかが重要です。

■ 公共事業による雇用は、一時しのぎに過ぎない

有馬:自民党は、高度成長時代に整備したインフラが老朽化したという名目もうまく利用しながら、公共事業を再び強化しているという指摘もあります。しかし山を削り、谷を埋め、橋をガンガンかけるような時代はとっくに終わりました。自民党の成長戦略と言っても、結局それなりに評価できるのは観光など一部に限られます。とはいえ、一方で、民進党だって、経済政策はないに等しいともいわれますよね。

蓮舫:「アベノミクス」は世の中の空気を変え、少なくとも当初は明るい気分にさせた、ということは、ある意味では「すごい力」だったかもしれません。それは学習しました。しかし、成長戦略はないに等しかった。実体経済もよくなったわけでもない。株価がピークをつけ、為替も円高に振れることによって、アベノミクスは終わりました。

民進党に関して言えば、高度成長時代の夢をもう一度追うような『三丁目の夕日』型の経済政策は、ないかもしれません。しかしわれわれは、民主党時代、社会保障に成長の軸足を置き、さらに農林水産業の「6次化」推進や、地方交付税の一括交付金支給などの改革を行った結果、実質GDPで年平均1.7%の成長を実現できました。

アベノミクスの限界を見るにつけ、一方で意を強くしたのは、介護・医療・子育てなどの関連産業をしっかり支援すれば、雇用や消費の好循環が生まれ、地域はつぶれないということです。

蓮舫:ここで大切なことは、働く人々の給与水準です。その地域の経済や物価に応じた給与があれば、十分豊かさを享受できます。みんなが東京にはなれないし、なる必要もない。そんな生き方ができるように、仕組みを変えて行かねばなりません。つぶれず、持続可能な大きさがあり人生をまっとうするうえで、最低限の保障がある社会をつくる。これによって、経済成長は自然とついてきます。安倍政権のように、公共事業で雇用を作っても、それは一時しのぎに過ぎません。

■ 「トリクルダウン」は絶対に無理

有馬:地域を主体とした経済再生論はよくわかります。しかし、国の財源は限られていますし、借金(国債、借入金、政府短期証券の合計)は2015年末で1044兆円にものぼります。アベノミクスは法人税を減税し、円安政策で輸出系の大企業を応援していますが、民進党も大企業に頼りますか。それとも、例えば法人税を増税して、大企業から税金を多めにとって行きますか。

蓮舫:大企業には大企業の役割があります。しかし、大企業や富裕層に恩恵を与え、それが隅々まで行き届き、税収を増やすという「トリクルダウン論」の実現は絶対に無理です。日本の企業の99%は中小企業なのですから、中小企業のある、それぞれの地域で何ができるか。それにつきます。

例えば、香川・小豆島のオリーブ産業などもそうですが、地域で新しいスモールビジネスが起こり、人々が大きくしようとする自助努力を、役所が立ち上がって、積極的にサポートする。やみくもに補助金を渡すのではありません。それで経済はつながっていきます。

有馬:蓮舫さんは行政の大臣(行政刷新担当の内閣府特命担当大臣、2010年6月~2011年6月、同年9月~2012年1月)の経験もあります。では、地域を活性化させるために、国が予算面や制度の変更などで支援できることはありますか。またこの点に関して、今の自民党は何が間違っていますか。

蓮舫:国の一般会計予算(2015年度の一般会計予算、財務省HP)を見ればわかる通り、国の歳出は96.3兆円で、そのうち社会保障(31.5兆円)、国債費(23.4兆円)地方交付税(15.5兆円)の3項目で7割強を占めます。 政府の裁量で決められる「政策的経費」は一般に考えられているよりも少ない。安倍政権での公共事業は約6兆円ですが、民主党時代は約4.6兆円。公共事業など、いくつかの政策では、ブレーキを踏み過ぎた部分がありました。

逆に安倍政権は、一時的に収入が増えているだけなのに、アクセルをふかし過ぎているし、従来型のバラマキ政治を依然として行っています。

2020年度までのプライマリーバランス(基礎的財政収支、公債関連の歳入・歳出を除いたもの)の黒字化を国際公約に掲げておきながら、低所得者政策と称して、むしろ富裕層に恩恵が厚い軽減税率(約1兆円)を導入したり、65歳以上の低所得者約1100万人に3万円の「臨時福祉給付金」(約3300億円)を交付するようなバラマキ政策を平気でやる。昨年10月に子供の貧困対策のために寄付を募る「子供の未来応援基金」だって、広報活動などに2億円の税金を使って、集まった寄付金は10分の1の約2000万円(2016年2月現在)です。民主党がブレーキを踏みすぎたこともあり、今度は「逆のバネ」が働きすぎているんです。

■ ゆるやかな財政改革という「第3の道」しかない

有馬:その視点で見ると、この3月には今後10年間の国の住宅政策の指針となる「住生活基本計画」が閣議決定されましたが、これも問題が多そうです。中古住宅の流通促進や空き家対策などを進めるのはいいのですが、目標は総花的。ただでさえ、いま空き家は約820万戸あって、そのうち賃貸用以外など、誰も住んでいない空き家が320万もある。

それなのに、今度の基本計画を見ると、むしろ中古住宅を建て替え、また新しい住宅を供給していくことに力点が置かれているように見える。建て替えをどんどん進めれば、その時は建設需要が盛り上がって、景気が一時的に良くなるかもしれませんが、結局はまた、将来の空き家が増えるだけかもしれません。

蓮舫:もちろん逆の意味で言っているのですが、自民党の「素晴らしい」ところは、「自転車操業的な経済の回し方」をすることです(笑)。一時的にはよくなるかもしれませんが、そうした自転車操業でこれからの日本経済を持続的に運営することは、もう不可能です。

では、どうするか。奇策はないんです。民主党時代のように支出を無理に削るのもダメだし、今の政権のように、税収を無理に上げてじゃぶじゃぶにしてばらまいてもダメ。ゆるやかな財政改革という「第3の道」しかないんです。つまり、さきほども触れましたが、子育てや介護関連に携わっている方の給与や、勤務医の診療報酬を改善したりするとか、地道に人に投資することにつきます。これで税収は緩やかに増えて行きます。

蓮舫:時間的な猶予は残されていません。昨年、日本はついに大正7(1918)年以降、初めて人口減になりました。約1700兆円の個人金融資産が減らないうちに、子どもではなく孫の代に、格差が固定しない形で税制を使って上手に分配をしないといけません。そのうえで貴重な政策的経費を組み替えて、財政で支援していきます。

一連の安倍政権のバラマキ政策には未来がない、行き止まりのデッドエンドです。しかし使い方を変えれば、それは未来への踏み台、ステッピングストーンになります。例えば、奨学金を全額返済不要にすれば年間1.1兆円が必要になりますが、軽減税率に必要な財源とほぼ同じですよね。これが実現すれば、未来が明るくなるではありませんか。

また、65歳以上の低所得者層への給付金にしても、これは保育士の給与5万円引き上げ(約2770億円の財源が必要。民進党は今国会での、保育士の給与月額5万円引き上げ法案提出を内定。財源は公共事業削減などを予定)を賄える額です。民進党の案は、給与の増加であり、納税につながり、ひいては子育て関連産業を強化する政策です。次の世代の子供たちに、スタート地点を一緒にしてあげ、夢を実現する道を残すこと、これが政治の最低限の役割だと思います。

■ 旧民主と旧維新の党は本当に融合できるか

有馬:さて、まだこの問題が残ってましたね。民進党になって、旧民主党は江田(憲司)さん(代表代行就任)や、松野(頼久)さん(前維新の会代表)などとうまくやっていけるのでしょうか。

蓮舫:うまくやらなかったら、ダメに決まっているでしょう(笑)。

有馬:新党命名の決定過程などを見ていると、心配になって。

蓮舫:全員男同士でやっているからです(笑)。私は、交渉事は男性に任せてはだめだと思うんです。男性は「引き算」ができない人が多いから。とはいっても、岡田(克也)代表は、内外に丁寧に説明をして、手続きを踏んで民進党の発足にこぎ着けました。ゼロからのスタートではなく、マイナスからのスタートなのかもしれませんが、私は全力で支えます。

有馬:ということは、公務員の削減とか、維新の党が訴えていた政策も実現に向けて努力していくわけですね?

蓮舫:公務員の組合の問題ですね。人口減少社会になるわけだし、削減の方針については、公務員の皆さんもきちんと説明すればわかってくれます。労働組合が自分たちを守る論理に、すべて与してはいけません。民間会社の社員がリストラで苦しんでいるのに、公務員だけが生涯雇用というのは、説明がつかない。

実際、民主党時代には、公務員庁をつくり、人事院制度を改革する一方で、公務員も労使交渉ができるようにする(外務省は労組がないので除く)という仕組みに変えようとしました。公務員の給与は人事院の勧告に沿って決められますが、事実上大企業にリンクしています。給与決定の過程をオープンにするのは時代の要請であり、いったん公務員の皆さんもこの「見える化」に納得してもらっています。

残念ながら、廃案になりましたが、交渉を透明化することはすごく大事なこと。国民の監視の下で交渉を行えば、そう簡単にあげられませんよね。公務員の給与の話だけではありません。この国のお金の使い方はまだまだブラックボックスが多く、どこで決まっているかがわからないから政治不信につながっているのです。

有馬:最後に6月19日からは18歳選挙権が施行となりますが、SNS世代の若い読者にも。民進党は、徴兵制は実施しませんね。

蓮舫:しません。

■ 政治は国政だけではない、むしろ足元を見て

有馬:2014年にはAKB48が、2015年には壇密が自衛官募集のCMに登場するなど、政府はタレントを使ってのイメージ戦略も駆使しているように見えます。

蓮舫:安倍総理はきっと、自らの正当化に必死なんだと思います。藤井裕久さん(元民主党最高顧問)がおっしゃっていましたが、「安倍さんはさきの戦争にノスタルジーを感じているのかもしれないが、戦争にはいい戦争も悪い戦争もなく、ただ『死』があるだけだよ」と。この言葉は重い。もし安倍総理が、本当に自衛隊が他国に行って、軍事力を行使するのが正義だ、というのなら、堂々とそうしたCMを打つべきです。一見、洗練された形で宣伝を打っても、その嘘くささは自衛隊の皆さんが一番わかっている。防衛大学校生の任官拒否数(2015年度は47人と前年度の25人からほぼ倍増)を見ても、それは明らかです。東日本大震災などの経験からもわかるように、国民は自衛隊が日本を守ってくれるということをよくわかっています。だから絶対に嘘をついてはいけない。

20歳の人もそうですけど、はじめて18歳、19歳で選挙権を持つ方々は、
自分の中では、与えられたものという意識が強いかもしれません。もし、選挙を軽く考えて、「棄権してもいいや」、と考えているとしたらとても残念。私たちは、時間をかけて重要性を訴えて行くしかない。自分の頭で国民ひとりひとりがしっかり考えないといけません。

政治は、何も国会だけじゃないんです。学校の統廃合などがいま当たり前のように身近に起きていますが、これらは市町村議会で決まるように、むしろ自分たちの足元の政治をしっかりみないといけない。

有馬:今や県会議員レベルでも、約3割が無投票当選です。2014年に政務活動費の問題について問われ、号泣した兵庫の元県議ではありませんが、地方の政治は劣化が激しいですね。

蓮舫:民主党時代、地域の要望に応じて、地方交付税交付金を一括して渡したことは、決して間違ってはいませんでした。しかし、問題はそこからでした。都道府県議会や市町村議会は、まだまだ自民党が強い。旧態依然とした議会が多く、交付金はうまく使われず、従来型の予算消化に終わったところも多かったのです。また、どんなに国が「地方のため」と言っても、現場からは遠いのですから、やはり限界があります。

市町村議会の中には、いまだに前年踏襲の議会運営をしていたりするところが少なくありません。条例一つつくれない、あるいはネットのHPがいまだに静止画像だったりするような地方議会など、ないほうがましです。

民進党は、自民党に比べて地方組織が弱いのがなお課題ですが、日本の未来を明るくするためにも、地方議会のお金の使い方に監視の目を入れ、機能させるように頑張っていきます。読者の方々一人一人にも、この政治の構造をぜひわかっていただきたい。

【有馬の目】「いつも怒ってる」印象の蓮舫さん。憂える現状を打破したいとの懸命な姿でしょうが、それでも気になる。長年の野党暮らしのせいかもしれない。怒りを理想に置き変え、国民目線の国の形を示していくことを期待します。自民政治に不満を持つ国民は多い。蓮舫時代を築くチャンスありと見た。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160409-00112706-toyo-bus_all

長いけど全部読めば、かなりまともなこと言ってるのが分かる。

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