「レジ袋禁止」でプラスチックゴミが増加 エコバッグ製造で大気水質汚染、131回使わなければレジ袋よりもエコにならない

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「レジ袋禁止」にしたら、むしろゴミが一気に増えた理由

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「レジ袋禁止」の意味とは?
どんなに単純な介入も、たちまち複雑になることが多い。一例として、一見ごく単純な介入に思える、使い捨てのプラスチック製レジ袋削減の取り組みを考えてみよう。

環境保護主義者は、レジ袋をテコの支点と考える。レジ袋は、量的には膨大なプラスチック廃棄物のほんの一部でしかないが、多大な悪影響をおよぼしているからだ。

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軽くて風に飛ばされやすいので、河川や雨水管を伝って海に流れ込む。海洋生物を危険にさらし、海岸の美観を損なう。

それにレジ袋は、「反持続可能性」のシンボルと言える。工場で製造されるプラスチック製レジ袋は、分解されるまでに数百年かかるかもしれない。それをアメリカは年間1000億枚も製造している。レジ袋は店で買った物を家に持ち帰りやすくするためだけに存在し、役目を終えればたちまちゴミになる。だから解決策は簡単だ──レジ袋をなくせばいい。

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レジ袋を禁止したらプラスチックゴミが増えた
システム思考ではまず、「どんな二次的影響が予想されるだろう? レジ袋が禁止されたら、何がその穴を埋めるのだろう?」と考える。

消費者はおそらく、①紙袋の利用を増やす、②エコバッグを持参する、③袋を使わなくなる、のどれかの行動を取るだろう。

ここで、最初の驚きがやってくる。紙袋やエコバッグは、水路に入り込まないという点ではレジ袋よりずっと優れているが、劣っている点もあるのだ。

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それらはレジ袋より嵩も重さもあるので、製造と輸送にずっと多くのエネルギーを消費し、炭素排出量が増える。イギリス環境省は、さまざまな種類の袋を1回使用するごとの環境負荷を算出し、紙袋なら3回、綿のエコバッグなら131回使わなければ、レジ袋よりもエコにならないとしている。

おまけに紙袋やエコバッグの製造過程は、レジ袋に比べて大気や水質を汚染する物質の排出が多い。レジ袋に比べてリサイクルもずっと難しい。

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そんなこんなで、部分と全体の利益相反の問題が生じる。河川や海の生物の保護が主な狙いなら、レジ袋を禁止するのは得策だ。だが環境全体の改善をめざすなら、得策とは言い切れない。相反する影響を考え合わせる必要がある。

もうひとつの難しい点として、禁止を実行する方法についても、とても慎重に考えなくてはならない。シカゴでは2014年に、小売店での薄い使い捨てレジ袋の無料配布が禁止された。小売店はどう対応したか? 厚いレジ袋を配布したのだ。厚いレジ袋なら再利用できるという触れ込みだったが、もちろんほとんどの客がすぐに捨ててしまった。環境からプラスチックを追放するつもりが、かえって増やす結果になってしまった。

「レジ袋禁止」にしたら、むしろゴミが一気に増えた理由
私たちは「ちょっと変えればいいだけ」のことをしていないために、毎日、膨大な「ムダな作業」をくりかえしている。全米最注目著者ダン・ヒースが、何百もの膨大な取材から生み出した話題作『上流思考』から、一部を特別掲載します。
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sakamobi
sakamobi

SDGsウォッシュの典型😩😩😩

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