オウムのカゴにニシキヘビがぐるり……シンガポールの民家

オウムのカゴにニシキヘビがぐるり……シンガポールの民家

シンガポールでペットのオウムが死の淵から助け出された。飼い主が鳥かごの周りをぐるりとはうニシキヘビを見つけて、オウムを救出したという。

1.5メートルのヘビが30日、メルビン・ヤップさん(46)の自宅で見つかった。

ヤップさんは棒でニシキヘビを動かして、動物愛護団体に引き取ってもらったという。BBCに対してヤップさんは、ペットのオウム「ニッキー」は無傷で生き延びたが、「震え上がっている」と話した。

野生動物の多いシンガポールで大型のヘビが見つかるのは、珍しいことではない。

「叫び声で目が覚めた」

ヤップさんは30日早朝、まだ眠っていたところ、家の中で慌てふためく叫び声が聞こえて、目を覚ました。

「うちの家政婦が鳥かごを掃除していたところだった。ヘビが家政婦のすぐ目の前にいて、僕の妻が見つけて『ヘビ!』と叫ぶまで、気づいていなかった」とヤップさん。

「大騒ぎでパニックになった」

ヤップさんは10歳の娘と一緒に下の階に急いで降り、2人は棒を使ってヘビを大きなビニール袋に「誘導して」入れた。

ヤップさんたちはその後、使っていない水槽にヘビを入れて、「ヘビが窒息しないように」した後、動物愛護団体を呼んだ。到着した愛護団体がヘビを持ち帰ったという。

現地メディアがヤップさんのヘビとの遭遇を取り上げたところ、地元のシンガポール人からはヤップさんのヘビの捕まえ方に対して驚きの声が上がった。フェイスブックに、「棒とビニール袋???? 尊敬する!」と書き込む人もいた。

だがヤップさんは、「早く事態をなんとかして、大事な人たちがけがをしないようにしたかった」と語った。

「捕まえた後で、僕たちがヘビを怖がるよりも、ヘビの方が僕たちを怖がっているのに気づいた。ヘビは自分を守ろうと、体を丸めていた」

ヤップさんはさらに、家族はこれがニシキヘビで毒を持っていないと気づき、あまり怖がらなくなったとも話した。

ヤップさんによると、ニシキヘビの赤ちゃんが何度か近所の家で見つかったことがあるが、だいたいは殺されていたという。ヤップさんの家の近くには林がある。

人口が密集するシンガポールには、うっそうとした熱帯雨林が残る。近年では住民が野生のイノシシやシカ、ヘビ、それにサルに遭遇する機会が増えている。

東南アジアに多く生息している巨大ニシキヘビが人間を攻撃したという報告もある。ことし3月には、インドネシア人の男性がニシキヘビに飲み込まれたもようだ。また今月、別のインドネシア人の男性がニシキヘビと格闘し、重傷を負った。このニシキヘビはその後、殺されて村人たちに食べられた。

動物をこよなく愛するヤップさんは、侵入してきたこのヘビに危害を加えたくなかった。

「私たち人間は、地球と地球に暮らす生き物たちの世話係です。今回の出会いをありがたく思うし、感謝しています」

ただしヤップさんの妻は「まだヘビが隠れているのではないかと心配している」と認めた。

一方でオウムのニッキーは、九死に一生の死に体験からすっかり立ち直ったとは言えないようだ。

ヤップさんは「普段は朝にさえずるのが大好きなのですが、今朝は非常に静かでした。かわいそうなニッキーはまったく声を出しませんでした。もっとヒマワリの種をごちそうしてあげないと」と話していた。

オウムのカゴにニシキヘビがぐるり……シンガポールの民家
シンガポールでペットのオウムが死の淵から助け出された。飼い主が鳥かごの周りをぐるりとはうニシキヘビを見つけて、オウムを救出したという。

オウム「ヘビーな状況だ」
ヘビ「トリッキーなカゴだ」

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