【就活悲報】アホの日本企業さん、学習や研究に力を入れる学生より空気を読む力を重視してしまう

日系企業の採用 「空気読む人材」優先続く

産業界トップは大学にグローバル人材やイノベーション人材の育成を求めるが、吉田文・早稲田大学教授は採用担当者は空気を読むなど同質性を重視すると分析する。

近年の大学教育改革の喫緊の課題は「学修成果の可視化」、すなわち、学生がどのような能力を獲得したのかをエビデンスで示すことである。ここには、新たなタイプの人材を求める産業界からの要請があるという。確かに、グローバル人材、イノベーション人材という言葉はすっかり人口に膾炙(かいしゃ)した。

しかし、企業はそうした学生を求めているのか。新卒総合職の採用面接経験がある企業人を対象に行った調査(2014年10月実施、調査会社のモニターから過去5年間の経験者を抽出し、ウェブで調査。有効回答2470人)から検討する。

日本企業の特性を浮かび上がらせるため、回答者の勤務先を日本企業と外資系企業に分け、日本企業も事業をグローバル展開している企業と、そうでない企業に区分し、日系非グローバル企業、日系グローバル企業、外資系企業の3つのタイプ別に比較する。

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まず、面接で学生に何を聞いているのか。「学習(研究)」「サークル・体育会」「アルバイト」「旅行や読書などの趣味」「その他」の選択肢から、それぞれにかけている時間の合計が10になるよう配分してもらった。顕著な差がみられたのが「学習(研究)」である。

事務系総合職の面接経験者のうち、日系非グローバル企業勤務者は10のうちの3.47を、日系グローバル企業は3.53、外資系企業は4.65を「学習(研究)」に充てている。

技術系総合職の場合、日本企業は非グローバル4.15、グローバル4.38と割合はやや高まるが、外資系5.08には及ばない。面接時間の約半分を学習の質問に割く外資系企業と、サークル活動、アルバイト、趣味などの学生生活を総合的に把握する日本企業という明瞭な差異がある。

これには、多様な仕事をローテーションする日本企業、特定の知識・スキルを求めるジョブで構成されている外資系という構造の違いがあろう。 自社に大学での専門との関連が明瞭な事務系総合職のポストが「ある」企業は、日系非グローバル26.0%、日系グローバル44.0%、外資系56.5%だった。技術系総合職ではやや増え、日系非グローバル43.9%、日系グローバル65.9%、外資系78.0%である。

日本企業は総じて大学での専門を求めるポストが少なく、それが学習について聞く時間を少なくしていることは、例えば専門に関連する事務系総合職のポストが「ない」日系非グローバル企業は、10のうちの3.41を学習について割き、ポストが「ある」外資系では4.88であることをみれば明らかだろう。

だが、それだけではない。そもそも企業が求める人材が異なっているとも考えられるからだ。その一例を表に示す。日本企業の採用担当者は事業のグローバル展開の有無にかかわらず、事務系総合職には「空気を読んで、円満な人間関係を築くことのできる人材」の方が、「論理的に相手を説得できる人材」よりも望ましいと考えている。

外資系は70%が「論理的に相手を説得できる人材」が望ましいとするのと対照的である。技術系も事務系ほどではないものの同様の傾向がある。面接で学習だけでなく、サークル、アルバイト、趣味などを聞くことで、空気を読める者を選ぼうとしているのだろう。

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ところで、空気を読むという、暗黙裡(り)に状況を推察しての行動が重要だとするのは、それを可能とする同質的な空間があるからではないだろうか。「男子、学部卒、日本人」から構成された環境である。

そこで、その対極にある「女子、大学院生、外国人留学生」に抱いているイメージを見よう。自社で「採用したい者が多くいると思う」か否かを聞くと、全カテゴリーにおいて、見事なほどに日系非グローバル企業、日系グローバル企業、外資系企業の順で「多くいる」比率が高くなる。

特に差が大きいのは留学生で、事務系では「採用したい者が多くいると思う」のは、日系非グローバル20.7%、日系グローバル企業40.1%、外資系54.5%であり、技術系でもほぼ同じ数字が並ぶ。日系非グローバル企業では、留学生の採用をためらう様子がうかがえる。留学生はグローバル人材ではないのか。

加えて、技術系修士以外の大学院卒採用にも日本企業は二の足を踏む。事務系では修士、博士、技術系では博士に「採用したい者が多くいる」と思う者は、非グローバル企業では半数に満たず、グローバル企業でも半数をやや超える程度で、外資系との差は大きい。研究経験はイノベーションにつながらないのか。

いくら企業トップが”新たな人材像”を叫んでも、実際は採用担当者の決断がものをいう。外資系に比べ日本企業の担当者は、異質な要素を取り入れることに積極的ではない。それは過去の経験に由来すると同時に、いまだそこに安住できているからでもあろう。

ただ、ここで注目したいのは、日系グローバル企業である。事業のグローバル化のもとでの変化への対応が見てとれ、日本企業は必ずしも一枚岩ではない。日系グローバル企業が日本の将来を先取りしているか否かは今後を待たねばならないが、われわれ大学人にとっては、学生に空気の読み方を教えることは、論理的思考力を身につけさせることよりも、よほど困難な課題であることを申し添えたい。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO47351670U9A710C1CK8000/

sakamobi
sakamobi

こんなんだから生産性も上がらないしイノベーションも見いだせない。空気を読む力はメリットと同じくらいデメリットもあるからな😰😰😰

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