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「ご飯が酷い」 入管に収容された不法在留外国人がハンスト 「私たちは動物ではない」と抗議 大阪

      2016/06/10

「ご飯が酷い」 入管に収容された不法在留外国人がハンスト 「私たちは動物ではない」と抗議 大阪

「ご飯のクオリティ酷い」「私たちは動物ではない」不法在留外国人、国費負担の収容生活「改善」求めハンスト

「私たちは動物ではありません、人間です」。不法在留で国外退去を命じられ、大阪入国管理局で出国までの収容生活を送る外国人が2月、ハンガーストライキに打って出た。提供される食事や医療面の待遇が劣悪だ、と不満を爆発させたのだ。それぞれの理由で日本に残りたいと願う彼らは、帰国を強いる入管に「人権侵害だ」と反発を強め、「私たちの命にもっと強い責任をもってほしい」と訴えている。入管によると、不法在留外国人は6万人を超える。当然のことながら、収容施設の運営には国費が投じられている。処遇はどうあるべきなのか。

入管職員の発言が引き金に?

大阪入管によると、大阪市住之江区の施設で2月10日の朝食から、外国人収容者49人がハンストを開始した。徐々に脱落者が出る中、15日の朝食まで抗議は続いた。

外国人収容者らを支援する「仮放免者の会」などによると発端は1月19日、入管側との話し合いでの、職員のある発言が引き金となった。

今年に入って、収容者25人は生活面の処遇改善を求める12項目の要望書を入管に提出していた。その回答を2週間以内にもらえるかどうかを問いただすため、収容者代表のガーナ人とイラン人がその日、職員と面会した。

支援団体の聞き取りによると、そこで職員は「あなたがたには(国外退去を命じる)『退去強制令書』が出ている。国に帰らなければならないのだから、要求する権利はない」と突き放したという。

この発言に、外国人らは「基本的人権を否定された」と猛反発。大阪入管内の別の区域に収容されていた外国人らも同様の要望書を1月22日に出し、2月のハンストに至ったというわけだ。

大阪入管は「施設の安全と秩序を阻害する行為だ」として、ハンスト直後の10日午後から11日まで収容者全員の居室を終日施錠したという。支援者らは「暴力的な弾圧だ」と問題視し、入管前でデモを行った。

果たして職員の「権利なし」発言はあったのか。大阪入管側は「そのような説明はしていない」と否定。施錠については「ハンストで自分たちの要求の実現を図ろうとした行動は、施設内の保安を維持する観点から看過できない事態だった」と説明した。

「どうして毎回ドアを閉めるのか」

外国人は何に不満を持っていたのか。要望書からその一部を抜粋する。書面は日本語の読み書きができる収容者が自筆で書いたものだ。

(1)医療

《死んでからだと遅いです。健康が一番です。現在イランの人がじゅどう(※重度)の頭の病気で収容されており入管が全然大要(※対応)してくれません》

(2)食事

《毎回インスタントのおかずばっかりで本当に健康的に不安です。ごはんのクオリティがあんまりにも酷すぎます。中に弁当を食べた後に吐き気する人もいます》

(3)ドアの開閉時間

《朝9:30~11:30、昼13:30~16:30(以外は)、どうして毎回ドアを閉めるのですか。私達は動物ではありません、人間です》

(5)収容の長期化

《長期間にわたって収容されていることが精神的にも体力的にもとても大変です。ストレスや病気の原因になります。ここから出て一日でも早く社会復帰をしたいです。どうか一つ宜しくお願い致します》

もう一通の要望書では「在留資格の交付」「弁当のインスタント食品を手作りのものに替える」など、より具体的な要求を挙げている。

収容施設については、法務省がホームページで設備の一部を公開している。

それによると、居室は相部屋で冷暖房完備の上、風通しや採光にも配慮。居室は施錠されているが、午前と午後の一定時間は開放され、施設内で入浴や洗濯、運動や外部との電話もできるという。

食事は3食無償提供され、大阪入管の場合は「バランスを考えて、食の安全に配慮した弁当」(担当者)で1日の摂取カロリーを2200~3000キロカロリーに設定しているそうだ。

収容費用は国費負担

法務省によると、不法在留外国人は取り締まりの強化もあって減少傾向にあるが、依然として数は多い。

その大半を占めるのが、当初は正規の在留資格で入国し、不法残留(オーバーステイ)となった外国人。その数は平成27年1月時点で6万7人に上る(ちなみにピークの5年は約29万8千人)。

国籍別では多い順に、韓国1万3634人(22・7%)▽中国8647人(14・4%)▽タイ5277人(8・7%)-など。

不法在留外国人のうち、特段の理由なく帰国を拒否している人には退去強制令書が発布され、これに基づいて「送還可能のときまで」各地の入管施設に収容されることになる。出国まで確実に身柄を確保するとともに、国内での活動を禁止するための措置だ。

ただ、退去強制となっても「帰国できない」「帰国したくない」と出国を拒む外国人も少なくない。収容と前後して難民認定を申請したり、退去強制の処分取り消しを求めて訴訟を起こしたりすると、収容施設での生活が長期化することもあるという。

「仮放免者の会」の永井伸和さんは長期収容について「帰国できない事情があるのに施設内に閉じ込め、帰るまで心身を痛めつけるのは拷問といっていい」と厳しく批判。永井さんによれば、大阪入管の施設でも長い人では収容3年に及んでいる。ハンストは今回が初めてではなく、東京入管などで過去にも起きているという。

待遇改善は積年の課題というわけだ。

施設は「出国までの待機場所」

とはいえ、収容期間中の食費や施設内でかかる光熱費には公金が投入されている。そのほか、自費での出国が金銭的に困難な外国人は国費で送還しており、その旅費だけで年間数千万円に上るなど国の負担は決して小さいとはいえない。

元入国管理局長で日本大の高宅茂教授(入管法)は「収容施設はあくまでも出国までの待機場所に過ぎない。長期に生活する場でも社会復帰のための施設でもない」と話す。

その上で「ブローカーを頼って犯罪に利用されたり、弱みを知る雇用主に不当に搾取されたり、滞在を続ければそれこそ本人が人権侵害を受ける」と指摘。収容者や支援団体が求める在留資格の交付についても「安易に認めれば『日本では、不法滞在すれば在留資格がもらえる』と誤解される。結局は個々人の事情によって判断していくしかない」と慎重な立場だ。

http://www.sankei.com/west/news/160222/wst1602220004-n1.html

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