千葉大医師「CTスキャンで大事なところ見落としてた」 ← 4人の治療に影響があり、2人死亡

千葉大医師「CTスキャンで大事なところ見落としてた」 ← 4人の治療に影響があり、2人死亡

 千葉大学医学部付属病院(千葉市)は8日、患者9人のCT検査の画像診断でがんの疑いを医師が見落とすなどして、4人の治療に影響があり、このうち2人が腎がんと肺がんで死亡したと発表した。山本修一病院長は同日午後1時から開いた記者会見で、「患者さま、ご家族のみなさまには多大なご負担とご心痛をおかけし、誠に申し訳ありません」と謝罪した。

病院によると、画像診断で見落としなどがあった患者は30~80代の男女9人。このうち60代の女性が腎がんで亡くなり、70代の男性が肺がんで亡くなったという。

千葉大病院、CT画像診断でがん疑い見落とし 2人死亡:朝日新聞デジタル
 千葉大学医学部付属病院(千葉市)は8日、患者9人のCT検査の画像診断でがんの疑いを医師が見落とすなどして、4人の治療に影響があり、このうち2人が腎がんと肺がんで死亡したと発表した。山本修一病院長は同…

千葉大学医学部附属病院は、9人の患者についてがんなどの疑いがあったにもかかわらず、主治医がCT検査の結果を見落とすなどしていたことを明らかにしました。その結果、診断が遅れ、4人の治療に影響が出て、このうち2人はがんで死亡したということで、病院は遺族などに謝罪しました。

千葉大学医学部附属病院によりますと、平成25年以降、30代から80代の男女9人の患者について、主治医がCT検査に関する結果報告を見落とすなどしていたことがわかり、最も長い人では4年余り診断が遅れたということです。

その結果、4人については治療を進めるうえで影響が出て、このうち60代の女性と70代の男性の2人が去年、腎臓や肺のがんで死亡したということです。

これについて大学が設置した外部の調査委員会は、CT検査などの画像診断の結果を受けた医師が自分の専門領域だけに注目してしまうと、それ以外の病気について見落としが生じやすく、そのことを警告する仕組みもなかった、と指摘しています。

このため病院は、画像診断の専門医を増やすことや、主治医との情報共有を図ること、主治医が検査結果を患者や家族と一緒に確認すること、などを盛り込んだ再発防止策をまとめました。

千葉大学医学部附属病院の山本修一病院長は記者会見し「患者や遺族の方々に多大な迷惑をかけたうえ、地域の皆さんの信頼を損なう結果にもなり、誠に申し訳ありません」と述べて謝罪しました。

画像診断どう行われたか

千葉大学医学部附属病院では、患者の画像診断や検査結果の報告は次のような流れで行われていました。

まず、診療科の医師が放射線診断の専門医と検査の担当者に、それぞれ画像診断を依頼します。

依頼を受けて検査の担当者は、撮影した画像データを診療科の医師と放射線診断の専門医の両方に送ります。

診療科の医師はみずからの目で画像データを確認するとともに、放射線診断の専門医が作成した診断結果の報告書も参考にして今後の治療方針を決めていました。

この流れの中で、ミスが起きた原因として外部調査委員会は4点を指摘しています。

まず、そもそも診療科の医師が画像診断を依頼しなかったケース。

次に、診療科の医師が放射線診断の専門医から提出された報告書について自分の専門領域だけに注目し、それ以外の所見を見落としたケース。

放射線診断の専門医による報告書の作成が遅れ、結果的に診療科の医師が確認しなかったケース、

そして、放射線診断の専門医が報告書を作成しなかったケースです。

こうしたミスの再発を防ぐため、病院側は業務の流れを見直し、画像診断の体制を強化するとしています。

具体的には、来月1日付けで「画像診断センター」という組織を設け、放射線診断の専門医の人数を増やしていきます。

また、放射線診断の専門医が作成した報告書の内容を、患者も一緒に確認する仕組みを作るとしています。

さらに来年1月にシステムを更新して、診療科の医師による報告書の確認状況の記録や管理を徹底するとしています。

4人の見落としの状況は

千葉大学医学部附属病院は、CT検査の結果を見落とすなどして診断が遅れ、治療に影響が出た4人についての経緯を説明しました。

▽50代男性は、平成28年6月に頭けい部の腫瘍を確認するためCT撮影したが、画像診断報告書の確認が不足し、平成29年7月に、ほかの病院からの肺がん精査依頼のCT画像で肺がんを認識した。

▽60代の女性は、平成25年6月に炎症性腸疾患の経過観察のためCT撮影したが、画像診断報告書の確認が不足し、平成29年10月にアレルギー・こう原病内科によるCT撮影で腎臓のがんを認識した。

▽60代の男性は、平成29年5月に心臓手術の手術前の検査のためCT撮影したが、画像診断報告書の確認が不足し、平成29年10月に消化器内科によるCT撮影ですい臓のがんを認識した。

▽70代の男性は、平成28年1月に皮膚の悪性腫瘍のPETーCT報告書について肺の異常を十分に確認せず、平成29年4月に皮膚科によるCT撮影で肺がんを認識した、などとしています。

病院によりますと、このうち60代の女性と70代の男性は腎臓や肺のがんで死亡したということです。

画像診断見落としミス 各地で相次ぐ

医療事故の分析などを行っている「日本医療機能評価機構」によりますと、画像診断についての報告書を主治医などが十分確認せず、病気を見逃して治療が遅れたケースは平成24年から去年末までに64件が報告されています。

評価機構は平成24年、放射線科の専門医から提出されたがんなどの疑いについての画像診断の報告書を、担当の医師が見落としたケースがあったとして医療安全情報を発表し、確認の徹底を呼びかけました。

しかし、東京慈恵会医科大学附属病院で70代の男性が肺がんの疑いがあると診断されたにもかかわらず、1年以上治療が行われずに死亡したことが去年明らかになるなど、その後も同じような問題が相次ぎました。

このため評価機構は先月、改めて医療安全情報を発表し、それぞれの医療機関で画像診断の結果をしっかり確認したうえで、患者や家族にも説明を行えるような手順を整えておくことを呼びかけていました。

厚生労働省も去年11月、医療機関に対し検査結果の確認の徹底を呼びかけていました。

医療事故の遺族「教訓生かされていない」

医療事故の被害者遺族で、国の医療事故調査制度の委員も務めた永井裕之さんは去年、東京慈恵会医科大学附属病院で同様の事案が起きていることを指摘し、「一つの医療機関で起きた事故が教訓としてほかの医療機関に生かされていないと感じている。医師や看護師の個人の責任にするのではなく、どうして起きたのか根本的な原因を探って、ミスが起きてもすぐに見つかる仕組みを構築することが必要だ」と話しました。

そのうえで「医師の間での情報共有を密に行うのはもちろんだが、カルテなどの診断情報を患者と共有することで、ともに見落としや誤りがないか確認し、不審な点があればほかの医師の意見を求められるようにすることが大事だ」と指摘しました。

専門家「電子カルテも背景に」

医療の安全が専門の医師で、名古屋大学附属病院の長尾能雅副病院長は「電子カルテが普及したが、電子カルテに反映させた画像などの情報の中には医師が気がつきにくくなるケースもあり、医療機関として、もれなく情報を共有し、見過ごしや見落としに気づくような仕組みを構築する必要がある。ハードとソフトの面で両方で防がないと不幸な事例が続くのではと懸念している」と指摘しました。

また、「最近は、放射線診断の技術があがる一方で、大量の画像を撮影するため業務量が増えていて、担当医師とのコミュニケーションが薄れていることも背景にあるのではないか。こうした見落としや見過ごしによる診断のミスは全国的にまだまだ埋もれている可能性がある」と指摘しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180608/k10011469061000.html

でもこれなんで公表したんだろ?訴訟にでもなってんの?(;・∀・)

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