日銀「やっとわかった。収入が上がっても物価が上がらない理由。通販で物を安く買う人が多いからだ」

日銀「やっとわかった。収入が上がっても物価が上がらない理由。通販で物を安く買う人が多いからだ」

 日銀が上がらない物価に戸惑っている。今年は賃上げが消費を押し上げると思われたが、6月までの物価は年初よりも伸びが鈍った。家計の節約志向だけでは説明が難しい。消費の現場ではネットビジネスが価格競争を強め、増える外国人労働者や省力化投資が賃金の伸びを抑える。物価統計が主に大衆品を対象にする問題もある。上がらない物価の要因を探る。

100万点以上の商品が掲示される通販サイト「価格ドットコム」では、商品の価格が秒単位で変わる。サイトを通じ家電などを売るディーライズ(東京・台東)は自動のシステムで、自社商品が最安値になるように提示価格を1円単位で下げている。「大事なのは安いことだ」。販売企画部の宮川裕之氏はこう言いきる。

LINEは今年秋に、実店舗とネット通販の商品価格をスマートフォン(スマホ)で一覧して比べられるサービスを始める。最近は型落ちセールなどのある店頭の商品が、配送料の上がったネットの商品より安いこともある。ネットとリアルの垣根が崩れ、価格競争はさらに強まる。

米アマゾン・ドット・コムによるネット通販が物価を下げる力は「アマゾン・エフェクト」として注目されている。日銀によると日本ではネットの販売価格は実店舗に比べ平均で13%安く、エネルギーと生鮮食品を除く物価を最大で0.2ポイント押し下げている。

6月の消費者物価は生鮮食品を除くベースで前年比0.8%上がった。非耐久消費財は1.8%の値上がりで、日銀が目標とする2%に近い。それでも2月の1.0%から鈍った原因の一つは、ネット販売が多い耐久消費財が1.0%値下がりしたことにある。

さらに物価を下押しする可能性を秘めるのが、シェアビジネスだ。

アパホテルの宿泊料が下がってきている。2~3年前には1泊3万円を超えることもあったが、今は7千円程度で泊まれることも。アパグループの元谷外志雄代表は「2~3年前の料金は今となっては夢」と語る。背景にあるのが民泊との競争だ。総務省によると、17年は平日のホテル宿泊料が前年比3%下がった。

ラクサス・テクノロジーズ(広島市)はエルメスやシャネルといった60種類近くのブランドバッグが、月額約7000円で使えるサービスを提供する。価格は平均30万円以上だが、シェアすれば買わずにすむ。会員数は25万人を超えた。同社の児玉昇司社長は「高い商品を安く使えるのが人気」と話す。シェアビジネスは資産の稼働率を上げ、商品の需給を緩める。

「中央銀行の手が及ばない構造要因」。6月20日、各国の中銀首脳がポルトガルに集まった会合で、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁はグローバル化とネット通販などをこう評した。デジタル経済と物価の関係は、欧米の中銀でも解きほぐせていない。

「金融緩和を続けても賃金と物価の伸びが弱いメカニズムはまだクリアではない」。同じ会合で、日銀の黒田東彦総裁も正直な思いを吐露した。日銀は7月30~31日の金融政策決定会合で、物価の動きを改めて点検する。

ネット通販にシェアが追い打ち 上がらぬ物価を探る
日銀が上がらない物価に戸惑っている。今年は賃上げが消費を押し上げると思われたが、6月までの物価は年初よりも伸びが鈍った。家計の節約志向だけでは説明が難しい。消費の現場ではネットビジネスが価格競争を強

 

物価の上がってる国にだってネット通販はあるぞ(;・∀・)

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