「ブラック企業大賞」ノミネート9社が発表に!過労自殺、セクハラ…有名企業がズラリ

 近年、働き方改革が叫ばれる中、ますます厳しい世間の目が向けられている「ブラック企業」。ブラック企業というと、昔ながらの中小企業をイメージしがちですが、もちろん会社規模の大小は関係ありません。

ジャーナリストや弁護士からなる実行委員会が、過酷で理不尽な労働を強いるブラック企業の頂点を決める「ブラック企業大賞」。今年で7回目を迎えた同大賞には官公庁や誰もが知る有名企業がノミネートされました。

今年ノミネートされたブラック企業の特徴を見ていくとともに、直近3年間に大賞を受賞した企業をおさらいしましょう。

昨今の働き方問題を象徴するノミネート企業
12月5日に今年のノミネート企業が発表されました。ノミネートされた企業は以下の9社です。

1.ジャパンビジネスラボ
1.財務省
3.三菱電機
4.日立製作所・日立プラントサービス
5.ジャパンビバレッジ東京
6.野村不動産
7.スルガ銀行
8.ゴンチャロフ製菓
9.モンテローザ

長時間労働やパワハラ、過労死などがノミネートの主な理由ですが、今年の労働環境問題のトピックを象徴するような企業が数多くノミネートされていることが分かります。トピックごとにノミネート企業を見ていきましょう。

女性の働き方にまつわるブラック環境
育児休業を取得した女性正社員が、契約社員として復帰するも1年後に雇い止めになった「ジャパンビジネスラボ」は、昨今問題視されている出産解雇問題を浮き彫りにした象徴的な事例です。

また、当時の福田淳一事務次官が、取材中の女性記者に対し「胸触っていい?」などとしつこく迫る音声が公開され、国民を呆れさた「財務省」もノミネート。麻生太郎財務大臣が「セクハラ罪という罪はない」などと発言をしたこともあって、女性活躍社会にあるまじき問題意識として今回、特別選出されました。

裁量労働制の違法適用による長時間労働
「定額働かせ放題」と揶揄されることも少なくない裁量労働制。実際に働いた時間に関わらず一定時間働いたとみなす制度ですが、適用される職種や条件などは厳しく決められています。

それにもかかわらず、本来適用範囲外の業務についている社員を裁量労働制とする違法適用が目立ちました。「三菱電機」は2014~2017年の間に、5人もが長時間労働で精神障害や脳疾患を発症(うち2人は自殺)して労災認定され、5人のうち3には裁量労働制でした。
また「野村不動産」は、裁量労働制の違法適用によって残業時間が月180時間を超えていた社員が、過労自殺(2016年)して労災認定されていたことなどで、ノミネートされました。

働き方改革関連法案に裁量労働制の対象の拡大が盛り込まれる予定でしたが、議論の参考にされた労働時間調査のデータに異常が見つかったために、法案から削除せざるを得なかったことも記憶に新しいでしょう。

外国人技能実習制度にまつわる問題
数百人のフィリピン人技能実習生を不正に働かせていたとして「日立製作所・日立プラントサービス」がノミネートされました。実習生は配電盤や制御盤を作る「電気機器組み立て」を習得するはずでしたが、実際には関係ない作業しかさせていませんでした。

かねてから外国人技能実習制度は、外国人を不当に低い賃金で雇っていたり、劣悪な労働環境で働かせていたりする事例が少なくなく、現代の奴隷制度なのではないかという指摘を受けています。

その他にも、行員に過大なノルマを課す一方で、壮絶極まりないパワハラや不正融資を行っていた「スルガ銀行」、有給取得に際して支店長が「有給チャンスクイズ」なるメールを送ったことが明らかになった「ジャパンビバレッジ東京」など、特にニュースで注目された企業がノミネートされました。

2017年ブラック企業大賞「引越社」
ここからは、過去に大賞を受賞した企業の事例とノミネート理由を紹介していきます。さすが大賞とだけあって、目を覆いたくなる実態が浮き彫りになっています。

2017年に大賞を受賞したブラック企業は“アリさんマークの引越社”として知られている引越社・引越社関東・引越社関西など「引越社グループ」です。

当時、引越社関東に所属していた男性社員を、労働組合への加入をきっかけに2年間にわたってシュレッダー係に任命。さらに、氏名・顔写真・年齢入りの「罪状ペーパー」と呼ばれるチラシを全支店に掲示し、不当な懲戒解雇したことが大きな話題になりました。

また、労働組合に対して副社長などの幹部が尋常ではない恫喝をする動画も話題になるなど、その「漆黒なるブラックぶり」からブラック企業大賞2017が授与されました。

2016年ブラック企業大賞「電通」→22時以降の残業禁止に
2016年の「ブラック企業大賞」に選ばれたのは前年末に当時24歳の女性社員が自殺した大手広告代理店「電通」。

彼女のツイッターが公開されるなどして、電通は社会的に厳しい批判にさらされ、経営トップが交代。2016年11月に「電通労働環境改革本部」を設置するなど抜本的な働き方改革につながりました。

22時以降の業務原則禁止や勤務間インターバルなど、毎月1回、全社員が一斉に平日に休む「インプットホリデー」などさまざまな取り組みが行われています。

2015年ブラック企業大賞「セブン-イレブン」 →コンビニ業界全体の課題
販売期限が近い弁当などを値下げして売る「見切り販売」を認めないなど、フランチャイズ加盟店主に対する過重負担や、加盟店オーナーの相次ぐ自殺などが問題となった「セブン-イレブン」が、2015の大賞を受賞しました。
さらに加盟店オーナーの負担のしわ寄せが、弱い立場である学生アルバイトに及び、おせちやケーキなどといった商品の予約販売にノルマを課し、達成できなければ、給料から差し引いて自腹購入させるなどの問題が世間を賑わせました。

ただ、セブン-イレブンに限らず、ファミリーマートでも加盟店オーナーと本部の間で紛争が起きており、「コンビニ加盟店ユニオン」という労働組合も結成されています。本部からすれば「加盟店オーナーは経営者で、うまくいかないのは経営努力が足りない」という言い分があり、加盟店からすれば「実質的には労働者だ」という言い分があり、業界全体の課題とも言えるでしょう。

ブラック企業大賞の発表は12月23日
ブラック企業大賞では、名の知られた大企業がノミネートされやすい傾向にあります。

一方で、厚生労働省が発表している「ブラック企業リスト」には、中小企業の違反事例も数多く掲載されており、リストは毎月更新されています。そちらも合わせて見てみると、日本の労働環境の実態をより深く知ることができるかもしれません。

ブラック企業大賞はウェブ投票も受け付けており、誰でも投票することができます。途中経過は、財務省が1位で、2位のスルガ銀行を倍近い数字で引き離しています(12月6日時点)。

大賞の発表と授賞式は12月23日に行われる予定です。果たしてどんな企業が選ばれるのでしょうか。

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わ、、和民がノミネートされてないぞ!(;・∀・)

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