8050問題をご存知ですか 80代の親が50代ひきこもりの面倒を見る絶望の未来

8050問題をご存知ですか 80代の親が50代ひきこもりの面倒を見る絶望の未来

岡山)「8050問題」、県内では

ひきこもりの長期化で当事者が50代となり、その親が80代となった世帯が、社会から孤立し、困窮する。「8050(はちまるごーまる)問題」と呼ばれるこの問題をどう解決していくか。県内の自治体や民間の取り組みを追った。(村上友里)

2月下旬の午前10時。総社市内の老人ホームを50代の男性が訪れた。昨年7月から週3~4日、窓ガラスふきのボランティアをしている。約3年前にひきこもりになったが、総社市のひきこもり支援センター「ワンタッチ」が仲介し、社会復帰への準備期間としてこのホームに通っている。

職員と親しげにあいさつし、「ここに来るといろんな人と話せるからいい。家にずっといるとイライラしてしまう」と男性。職場での人間関係がうまく築けず、調理や清掃の仕事を転々とした。ひきこもりになり、家で80代の父親と衝突を繰り返していた。

ログイン前の続き昨春、父親が通院する病院の職員に「ひきこもりの息子がいる」と相談。病院からワンタッチに連絡があり、支援員で精神保健福祉士の佐々木恵さん(39)が自宅を訪ねた。「話してみると、誰かとすごくコミュニケーションをとりたがっていた」と佐々木さん。

男性は2月末、就職活動を始めた。ハローワークにもワンタッチの職員が同行する。「これまでみたいな失敗はもうできん。自分でお金を稼いで親になにか買ってやりたい」

総社市のひきこもり支援は2009年度に障害者の相談支援窓口を設立したことが原点だ。12年度に「障がい者千人雇用センター」、14年度に「生活困窮支援センター」を設立し、支援体制を整えてきた。

認知症の80代の母親と30年以上ひきこもっている50代の娘の世帯、80代の母親の年金でひきこもりの40代の息子が生活し、経済的に困窮している世帯……。支援を通じて見えてきたのは、中年の人たちにも広がっている地域のひきこもりの実態だ。

市が15~16年、ひきこもりを「義務教育終了後、おおむね6カ月以上社会から孤立している状態」と定義して調査した結果、該当する人が市内に207人いることが判明した。昨春開設したワンタッチには、2月末までに計102件の相談があった。ひきこもりの当事者が40代以上だという相談は3割超にのぼったという。

センター長の中井俊雄さん(48)は「行政が待っているだけでは、親が亡くなって生活困窮状態になるまでひきこもりは発見できない。関わり始めるのが早いほど、数年後には社会復帰ができる可能性が高まる」と支援の必要性を訴える。

高齢の親 相談し合える場所

ひきこもりの定義について、厚生労働省は「仕事や学校に行かず、家族以外とほとんど交流せずに半年以上続けて自宅に閉じこもっている状態」としている。

県は昨年、全国で15~39歳のひきこもりの人が約54万人いるとした内閣府の調査をもとに、人口比で県内には約8千人いると割り出した。また、40歳以上のひきこもりの人は約4千人いると推計している。

40、50代のひきこもりの子を持つ高齢の親が悩みを相談し合える場所を作ろうと、岡山市内で3月、専門家らが家族会を立ち上げた。京都市でひきこもり支援を行う山田孝明さんが代表世話人で、山陽学園大(岡山市)の目良宣子(めらのぶこ)教授(看護学)らが協力する。

和歌山県田辺市で保健師として2001年から7年間、ひきこもりの支援に携わった目良教授は「家族はひきこもりに対する世間の偏見にさいなまれ、孤立している。同じ状況に置かれているもの同士なら話すことができ、支え合いにつながる」と話す。

同市は01年に全国に先駆けて専門の相談窓口を開設。目良教授は担当者として、家族会や当事者のための会を立ち上げた。だが、当時は市役所内外で支援の重要性を理解してもらうことが難しかったという。

目良教授は「8050問題はひきこもりを放置してきた国の責任。法律もなく、強制力がなかったので先見の明がある自治体しか取り組まなかった」と指摘。「放置するといずれは生活保護受給者になってしまうケースが多く、社会負担も増大する」とし、行政が民間などと連携し、居場所作りや就労につなげる支援をしていく必要があると訴えている。

次回の家族会は、21日午後1時半から岡山市北区のウェーブハウスで。問い合わせは山田さん(090・3825・3156)へ。

岡山)「8050問題」、県内では:朝日新聞デジタル
 ひきこもりの長期化で当事者が50代となり、その親が80代となった世帯が、社会から孤立し、困窮する。「8050(はちまるごーまる)問題」と呼ばれるこの問題をどう解決していくか。県内の自治体や民間の取り…

 

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